JR京葉線で快速電車を大幅に減便した今春のダイヤ改定について、利用者への影響を調べる千葉市のアンケート結果がまとまった。「悪い影響がある」と答えた人が8割に上るなど、ダイヤ改定が与えた影響の大きさが浮き彫りとなった。

 市が22日に発表した調査結果(速報版)によると、回答者は1万4849人。うち京葉線を利用している1万3727人(男性8295人、女性5432人)を有効回答としている。

 回答者の約95%は県内在住で、最寄り駅は蘇我が1569人(11・4%)と最も多かった。次いで海浜幕張1510人(11・0%)、鎌取1018人(7・4%)、稲毛海岸929人(6・8%)、検見川浜894人(6・5%)、五井773人(5・6%)、土気549人(4・0%)、千葉みなと394人(2・9%)、新浦安380人(2・8%)、誉田339人(2・5%)、上総一ノ宮279人(2・0%)、浜野258人(1・9%)となっている。通勤・通学先は約75%が東京都内だった。

 ダイヤ改定については、81・6%が「悪い影響がある」と回答。「乗る電車の変更(早める・遅らせる)」(59・2%)、「京葉線の利用停止(別路線に変更)」(25・5%)のほか、「京葉線沿線以外への転居」を実施または検討していると答えた人も9・8%いた。

 また、通勤・通学時間は平均で14・8分長くなったとしている。

 ダイヤを再改定する場合、74・7%が「通勤・退勤時間帯の快速の増便」、56・9%が「通勤快速の復活」を望んでいる。自由意見では、「家を出る時間が30分早まった。通勤に2時間かかるというのは通勤圏内とはもやは呼べず引っ越しを決めた」(蘇我駅利用の男性)、「早朝に東京駅まで出て新幹線などに乗り換えることが多かったので、高速バス利用に変更する」(大貫駅利用の女性)といった意見が多い一方、「通勤快速がなくなり、混雑が平準化した」(海浜幕張駅利用の男性)などもあった。

 神谷俊一市長は「市がJR東日本へ要望してきたことが利用者の求めている内容であったとわかる結果だ。引き続き、継続的、精力的にJR東日本との協議を進めていく」とコメントした。

 アンケートの期間は3月23日から4月30日。結果は市のホームページに掲載している。(前田基行)

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。