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「金貸しの味が忘れられず…」五菱会系ヤミ金の元メンバーらが再びヤミ金融の疑い 多重債務者を標的に
高金利で貸し付けるヤミ金融を営んだなどとして警視庁生活経済課は22日、貸金業法違反(無登録営業)と出資法違反(超高金利)などの疑いで東京都大田区、無職針谷恭輔(44)ら男女4容疑者を21日に逮捕したと発表した。同容疑者は2003年に摘発された指定暴力団山口組の旧五菱会系ヤミ金グループの元メンバー。6年間で全国約1万5000人に5億円超を貸し付け、約6億円の利息を得たとみられるという。 ほかに逮捕されたのは横浜市鶴見区の無職金杉直樹(45)、板橋区の飲食店員中森正敏(47)、横浜市西区の無職伊藤輝代子(50)の3容疑者。 逮捕容疑では、昨年10月~今年2月、貸金業の登録がないまま9人に計約180万円を貸し付け、法定金利の3.4~17.9倍となる約68万円を得たなどとされる。伊藤容疑者は容疑を否認。ほかの3人は容疑を認め、うち針谷容疑者は「旧五菱会で味わった金貸しが忘れられず、羽振りの良い生活に戻りたかった」と供述しているという。 生活経済課によると、針谷、金杉容疑者は多重債務者らをホームページなどで勧誘し、返済の際には他人名義の口座に振り込ませていた。その口座から中森、伊藤容疑者にATMで現金を引き出させたり、都内の複数のコインロッカーへ金を運搬させたりした上で回収していた。金の流れを複雑にして、摘発を逃れる意図があったとみている。 また中森、伊藤容疑者は多重債務者で、その弱みから事件に加担させられたとみられる。同課は、針谷容疑者らのグループが多重債務者の名簿や他人名義の口座を手配したルート、犯行で得た金の使途などを調べている。