対立する暴力団事務所を襲撃する目的で凶器を持って集まったとして、警視庁は指定暴力団住吉会系組長の林田大輔(52)=東京都新宿区=、同組幹部の細淵力(41)=埼玉県越谷市=の両容疑者ら18~52歳の男20人を凶器準備集合容疑で逮捕し、22日に発表した。認否は明らかにしていない。

 暴力団対策課によると、林田容疑者らは共謀し、昨年9月11日午後10時20分ごろ、対立する別の住吉会系組事務所(東京都足立区)前の路上にバットなどの凶器を持って集まった疑いがある。

 男らは同日、埼玉県内の公園に集合し、約10台の車に分乗して同事務所前に集まった。ワンボックスカー1台をバックで事務所にぶつけ、外壁やポストなどを破損させたという。けが人はなかった。警視庁は車を事務所にぶつけた行為が器物損壊罪などにあたるとみて立件を検討している。

 男らの下には、SNSなどによる緩やかな結びつきで犯罪に関与する「匿名・流動型犯罪グループ」があり、グループのメンバーの引き抜きをめぐってトラブルになっていたという。警視庁は他に関与した人物がいるとみて調べている。(福冨旅史)

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