オンラインゲーム「ウマ娘」や「リネージュ」の商標に似た文字とロゴを無断で自社のサイトで使用したとして、神奈川県警は21日、ゲームのアイテムなどをネットで売買する「リアルマネートレード(RMT)」のサイト運営会社の社長ら男女5人を商標法違反容疑で逮捕したと発表した。うち2人は他人のクレジットカードでゲーム内の通貨を購入した電子計算機使用詐欺の疑いでも再逮捕した。

 5人は「ロゴなどを使うのが法律違反とは思わなかった」などと、いずれも容疑を否認しているという。

 逮捕されたのは、サイト「RMTDream」を運営する千葉県松戸市の「陽光商事」社長の李暁勇容疑者(44)ら3人と、「匠」を運営する広島県呉市の「TGL」社長の大崎憲治容疑者(49)ら2人。ウマ娘やリネージュの商標に似た文字とロゴを使って、ゲーム運営会社の商標権を侵害した疑いがある。二つのゲームは独自の通貨などをゲーム内で販売しているが、両社は自社サイトで「ゲームのアイテムと交換可能な通貨を現金で購入できる」と宣伝し、通常よりも安価で販売。2021年12月~23年6月に少なくとも「Dream」は約6億円、「匠」は約2億6千万円を売り上げたという。

 県警は5人が別人物と共謀し、売り上げを複数の他人名義の口座で管理。人気のあるフィギュアなどを購入し、中国に輸出していたとみている。

 ゲーム運営会社の多くは、規約でゲーム外での通貨の売買を禁止しているが、規制する法律はなく、多数のRMT業者が自社サイトで販売しているという。(村上潤治、中嶋周平)

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