4月27日~5月6日の大型連休中に全国で発生した山岳遭難は、前年の連休から24件増えて180件となり、記録の残る1994年以降で最多だった。警察庁が21日、発表した。

 警察庁によると、連休中の山岳遭難はこの30年で4倍超に増加した。これまでの最多は2015年の173件。昨年までの3年間は新型コロナの影響で外出機会が減ったこともあり、150件台だった。

 今年の遭難者数は192人で、うち死者が12人、負傷者92人、行方不明者3人だった。年代別では50代が40人で最多。このほか60~80代がそれぞれ30人台で、50代以上が全体の7割超を占めた。遭難の場所では長野県が最も多い26件で、富山県11件、北海道10件と続いた。

 死者を原因別で見ると、滑落9人、病気2人、不明1人だった。遭難者の7割超が登山届を出していなかったという。警察庁はGPS機器の携帯や、入山前の登山届の提出を呼びかけている。(板倉大地)

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