天皇陛下は21日、インドネシアで開かれている「第10回世界水フォーラム」にビデオで基調講演を寄せた。

 天皇陛下はフォーラムのテーマでもある「繁栄を分かち合うための水」との題で約20分間にわたり英語で講演。かつて日本全国に広まった分水施設「円筒分水」や、インドネシア・バリ島にある公平で透明性が高い水の共有システム「スバック」を紹介しつつ、「良い事例から人類が学び、水を通じて更に繁栄し、その果実を分かち合う世界へと発展することを願っています」と訴えた。

 今年1月に発生した能登半島地震の被害については写真とともに報告。地震で大規模な断水が発生し、トイレの確保を含めた衛生問題が起きたことから、水道施設の備えや速やかな復旧、簡易トイレの設置といった課題を指摘し、「今後ともこのような経験と知識の共有や、備えの大切さへの理解と行動が地球規模で望まれます」と述べた。(中田絢子)

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