財政制度等審議会(財務相の諮問機関)は21日、経済財政運営の基本指針「骨太の方針」に向け建議(意見書)をまとめた。日銀の政策変更で「金利のある世界」が訪れ、国債(借金)利払い費が膨らめば、先進国で最悪の水準にある日本の財政状況は一段と厳しさを増すと指摘。「財政を強靱(きょうじん)化させることが強く求められている」と警鐘を鳴らした。

また、少子高齢化に伴い、医療・介護の改革の必要性も強調。社会保障関係費については「公費と保険料負担の抑制に努めることが重要だ」と訴え、具体策として高額医療費の適正化や医師偏在の解消、金融所得や資産のある高齢者に負担を課す「応能負担」などを進めるよう促した。

経団連の十倉雅和会長(左から4人目)から財政審建議を受け取る鈴木俊一財務相(中央)=21日、東京都千代田区(財務省提供)

経団連の十倉雅和会長(右)から財政審建議を受け取った鈴木俊一財務相=21日、東京都千代田区(財務省提供)

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