初公開されるのは、茨城県つくば市にある国立科学博物館の収蔵庫で、長年「ヤマイヌの一種」として保管されてきたニホンオオカミのはく製です。

都内の中学2年生、小森日菜子さんが4年前、小学4年生の時にニホンオオカミと似ていることに気付き、専門家と調査を進めてきました。

その結果、小森さんたちはことし2月に、100年以上前に現在の上野動物園で飼育されていたニホンオオカミの可能性が高いと論文で発表しました。

この発見に大きな関心が集まったことから、国立科学博物館などは急きょ、現在開催中の特別展の中で、初めて一般に公開することを決めました。

博物館によりますと、国内に現存するニホンオオカミのはく製は、国立科学博物館で展示されている別の個体のほか、東京大学と和歌山大学のものが、それぞれ1点ずつ知られるのみで、今回のものは国内で4点目にあたるということです。

論文の著者の1人で、国立科学博物館動物研究部研究主幹の川田伸一郎さんは「絶滅したニホンオオカミが、どういう特徴を持つのかを明らかにしていくうえでも重要だが、100年以上前のもので、ぼろぼろになっているこのはく製でも、後世に残すことに意味があると感じ取ってもらいたい」と話していました。

小森さんは「公開されることで、多くの人に知ってもらえることがとてもうれしい。ニホンオオカミはかわいいので、ぜひ見に来てほしい」と話していました。

このニホンオオカミのはく製は、東京 上野の国立科学博物館で開催されている特別展「大哺乳類展3」で、6月16日まで一般に公開される予定です。

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