先月、栃木県那須町で会社役員の宝島龍太郎さん(55)と妻の宝島幸子さん(56)が遺体で見つかった事件では、首謀者とみられる宝島さんの長女の内縁の夫、関根誠端容疑者(32)など6人が遺体を損壊した疑いで逮捕されています。
警視庁は19日、「指示役」の佐々木光容疑者(28)について、夫婦の殺害にも関わっていたとして殺人の疑いで再逮捕しました。
これまでの調べに対し、佐々木容疑者は「4月初旬に関根容疑者から依頼され、実行役を探すよう平山容疑者に伝えた。当初は遺体の処理だけだったが『報酬を1500万円に増額する』と持ちかけられ、殺害も頼まれた」と供述しているということです。
その後の調べで、関根容疑者が佐々木容疑者に依頼する前の3月下旬、別の飲食業の知人に対し、「消してほしい人がいる」などと持ちかけていたことが捜査関係者への取材でわかりました。
このとき「消してほしい人」の名前は明かしていませんでしたが、知人は依頼を断ったということです。
警視庁はこの知人に断られたことで、報酬を上乗せして、依頼先を佐々木容疑者に変更した疑いがあるとみて詳しい経緯を調べています。
「指示役」佐々木容疑者に依頼を変更
捜査関係者によりますと、佐々木容疑者はことし2月に福岡から上京し、上野の繁華街で飲食店の客引きをしていた際に同業者から関根容疑者を紹介され、知り合ったとみられています。
関根容疑者は複数の飲食店を経営する宝島さんの会社でマネージャーを務めていて、関係を深めていくなかで、4月上旬、遺体を処理できる実行役を探すよう依頼されたということです。
このとき提示された報酬は数百万円でしたが、数日後には、1500万円に増額するとして夫婦の殺害を頼まれ、渋谷のナイトクラブで知り合った平山容疑者を介して、実行役2人を手配しました。
実行役2人との面識はなかったとみられています。
犯行現場となった品川区内の空き家は関根容疑者が指定したということです。
夫婦が殺害されたとみられる時間帯に、佐々木容疑者は、空き家の近くにいたことが確認されていて、その後、関根容疑者と合流して報酬を受け取り、五反田駅近くの居酒屋で平山容疑者に1500万円を渡したと供述しているということです。
事件後は、那覇市内に滞在していることが確認され、4月28日に福岡行きの航空機に乗ろうとした際に空港で身柄を確保され、29日、逮捕されました。
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