宇宙誕生の謎を探る次世代の大型加速器「国際リニアコライダー(ILC)」計画について、高エネルギー加速器研究機構(KEK、茨城県つくば市)の浅井祥仁機構長が共同通信の取材に応じ、実現には「グローバルな枠組みが大切」とし、日米欧を中心に多国間で協議する態勢づくりを進めていることを明らかにした。焦点の建設費もホスト国の9割負担を前提とせず、枠組みの中で議論し、各国が共同で負担するべきだとした。  インタビューは4月30日に実施。  岩手・宮城両県の北上山地が候補地に挙がるILCは建設費だけで7千億~8千億円とされ、実現のネックになっている。浅井氏は日本政府の支援で技術開発について各国の研究者らが議論する国際ネットワークを設けたほか、資金などの議論のために「政府間協議の母体ともなる国際有識者会議をつくった」と述べ、各国政府に参加を呼びかけているという。  KEKはILC計画の研究、開発面で重要な役割を担う。


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