埼玉県戸田市の首都高5号池袋線下りで14日、トラックと乗用車計7台が追突し、3人が死亡した事故で、警視庁は17日、自動車運転死傷処罰法違反(過失運転致死)容疑で逮捕された男(28)が勤務する神奈川県厚木市内の運送会社の営業所を家宅捜索した。

 家宅捜索後に営業所の代表の男性らが報道陣の取材に応じた。トラック運転手で逮捕された降籏紗京(ふりはたさきょう)容疑者の勤務時間に問題はなかったとした上で、「事故前日に体調不良を訴えていた」と明かした。

事故当日、チェックせず

 降籏容疑者は事故前日の13日、早朝からの勤務を終え、正午ごろに営業所に戻っていた。その際の点呼で「体調が悪い」と訴えたという。ただ、降籏容疑者が「大丈夫です」と話したため、発熱や風邪薬の服用の有無は確認しなかった。その後も降籏容疑者からの連絡がなく、翌日の運行を取りやめなかったという。

 事故当日の14日は、降籏容疑者は午前4時ごろに営業所を出発。本来、出発前に営業所でアルコールチェックなどを行うが、この日は予定よりも早く出発したため実施できなかったと説明した。代表は事故について、「起きてはならないことだと思っている」と話した。(吉村駿)

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