17日は、性的マイノリティーへの嫌悪に反対する日、通称「多様な性にYESの日」。大阪市北区で開かれたイベントで、性的マイノリティーを支援するNPOが「安心して暮らせる社会にしたい」と発信した。

 大阪府が支援する社会課題解決事業に選ばれた3団体がこの日、阪急うめだ本店で紹介された。その一つが、性的マイノリティーの居場所や働きやすい職場づくりを広めるNPO法人虹色ダイバーシティ(大阪市北区)。代表の村木真紀さん(49)は「同性愛者だと気づいた高校生のころ、自分はおかしいんじゃないかと思った」という。

 学校や就職先で孤独を感じた村木さん。その経験から、同NPOで運営する「プライドセンター大阪」(大阪市北区)に2月、中高生らの利用を想定したスペースを新たにつくった。近隣の生徒はもちろん、修学旅行や大阪・関西万博に合わせて来阪する若い世代が、多様な性に関する図書や教育に触れる場を目指す。

 「仲間がいると感じられることは、マイノリティーの子どもたちにとってめちゃくちゃ大事」と村木さんは話す。

 一方、この日に合わせ、同性婚の実現を訴える全国キャンペーン「結婚の平等にYES!」の記者会見が厚生労働省(東京都)とオンラインで開かれ、大阪を代表して同NPO理事の有田伸也さん(37)が出席。「横でつながり、カミングアウトしづらい地域の人たちにとって、大阪がロールモデルになれたら」と話した。

 1990年5月17日、世界保健機関が同性愛を精神疾患のリストから外した。これを記念し、世界各地で毎年イベントが催されている。(花房吾早子)

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