栃木県や近県で相次いだ緊縛強盗事件で、栃木、長野、群馬の3県警の合同捜査班は、ベトナム国籍の住所不詳、自称内装工ホアン・フー・ホア容疑者(25)を窃盗未遂の疑いで逮捕し、16日発表した。一緒にいた住所不定、無職マイ・バン・シー容疑者(23)も出入国管理法違反(不法残留)容疑で逮捕した。捜査関係者によると、このうち1人は福島県南会津町で起きた強盗事件に関与した疑いもあるという。

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 ホア容疑者の逮捕容疑は4月30日午前5時ごろ、栃木県佐野市のコンビニのATMで、この日未明に同県日光市で起きた強盗事件で盗まれたキャッシュカードを使い、現金を引き出そうとしたというもの。カードの利用停止措置がとられていたため、発覚した。ホア容疑者は容疑を否認し、シー容疑者は認めているという。

 捜査関係者によるとこの前に、同事件で盗まれたカードでほかにも複数回、栃木県内で限度額まで金が引き出された可能性があるという。警察は2人が使っていた車を押収。ナンバーが付け替えられていたといい、足取りの確認を進めている。

 緊縛強盗は栃木、群馬、長野、福島の4県で4月30日~5月14日に発生。いずれも未明で、山間部の一軒家が狙われた。

 捜査関係者によると、現場の状況などから、警察は一連の緊縛強盗に他の人物が関与した可能性もあるとみて、捜査しているという。2人は技能実習生として来日したという。(高橋淳、菅沼遼、杉浦達朗、滝口信之)

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