元日の能登半島地震の後、石川県能登地域に設置された避難所から少なくとも771人が救急搬送されたことが15日分かった。4月末までの4カ月間について、9市町を管轄する各地元消防への取材を基に共同通信が集計した。長期化する避難生活や環境変化のストレスによって体調が悪化し亡くなる「災害関連死」の認定申請が多数に上る中、これ以上犠牲者を増やさないための対策が急務だ。
県によると、今も2100人超が1次避難所にいる。災害関連死は、避難所の衛生環境などが要因とされ、2016年の熊本地震では熊本県で218人と直接死の4倍超に上った。
各消防本部は搬送者の年代や症状など詳しい内訳は明らかにしていない。771人のうち、676人が地震が発生した1月に集中していたが、3月にも18人、4月にも16人が搬送されていた。長期化する避難生活の中で、体調を悪化させた人が一定数いたとみられる。
医療関係者によると、4月24日には輪島市内の避難所から74歳男性が救急搬送されたが死亡した。死因は「肺塞栓症の疑い」とされた。
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