袁克勤・北海道教育大元教授がスパイ行為に関わった疑いがあるとして中国当局に身柄を拘束された事件で、袁氏が今年1月に中国・吉林省の裁判所で反スパイ法違反の罪で懲役6年の実刑判決を受けていたことがわかった。袁氏の支援者が明らかにした。

 袁氏は同大に在籍していた2019年に一時帰国した際に拘束された。その後、中国外務省が、検察当局が袁氏を起訴したと明らかにしていた。

 袁氏は中国籍で、中国の大学を卒業後に日本に留学。一橋大大学院の博士課程を修了した。道教大では東アジアの国際政治を研究しながら教壇に立ち、21年3月に定年退職した。

 研究者らでつくる支援団体は「冤罪(えんざい)だ」として袁氏の早期釈放を求めていた。団体では、詳しい判決内容などがわかり次第、会見を開くとしている。

 中国外務省の汪文斌副報道局長は14日の定例会見で袁氏の状況を問われ、「具体的な状況は主管部署に尋ねてほしい」と答え、「中国は法治国家であり、法律に基づいて事件を審理している」と付け加えた。

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