広島市の平和記念公園にある原爆死没者慰霊碑の前で15日、33万9240人の名前が記された原爆死没者名簿の「風通し」があった。昨年8月6日に新たに5320人が加えられ、名簿は計126冊に上る。

 梅雨入りの前に湿気を取り除き、傷みがないかを確かめる恒例の催し。市職員14人が原爆投下時刻の午前8時15分に黙禱(もくとう)した後、石室へ入って名簿を取り出した。氏名や死没年月日などが記されたページを1枚ずつめくり、風に当てた。

 風通しの様子は今年から、市のユーチューブチャンネルでもライブ配信を始めた。市原爆被害対策部の上本慎治・調査課長は「配信を通して市内だけでなく、世界中の若い世代に平和と慰霊の思いを伝えたい」と話した。(魚住あかり)

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