線状降水帯と情報発表のイメージ

 気象庁は15日、局地的な豪雨をもたらす線状降水帯が発生する可能性を12~6時間前に伝える「半日前予測」について、府県単位で発表する運用を28日午前9時から開始すると明らかにした。半日前予測は2022年6月に始まり、これまでは関東甲信、東海、近畿、中国、九州北部など全国を11に分けた地方ごとに出していた。

 新たなスーパーコンピューターの導入で、予測に使う数値予報モデルと呼ばれるプログラムの計算単位が5キロ四方から2キロ四方に向上したことなどで、範囲を狭めることが可能になった。気象庁は今後も予測範囲を市町村単位に狭めたり、発生の最大30分前に出している「顕著な大雨に関する気象情報」の発表のタイミングを前倒ししたりするなど、情報の改善を図る方針。きめ細かい情報で、災害への早めの備えを呼びかける考えだ。

 気象庁によると、情報が出た場合に実際、線状降水帯が発生する精度は、府県ごとになっても従来と同じ4回に1回程度。発生するかどうかにかかわらず、3回に2回程度は3時間で100ミリを超える大雨が降るおそれがあるという。

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