【カンヌ=古賀重樹】世界最大の映画の祭典、第77回カンヌ国際映画祭が14日夜、フランスのカンヌで開幕した。主会場の外壁や開会式の舞台は黒沢明監督「八月の狂詩曲」の一場面を使った巨大なポスターで飾られ、審査員長のグレタ・ガーウィグ監督、審査員の是枝裕和監督らが赤じゅうたんを歩いた。米国の俳優メリル・ストリープさんが名誉パルムドールを受け、プレゼンターのフランスの俳優ジュリエット・ビノシュさんと共に開会を宣言した。
「八月の狂詩曲」は今年の公式ポスターで、カンヌの街角も彩っている。長崎に住むおばあさんと孫たち、米国人のおいが暗がりのなかで山の向こうを見つめる後ろ姿を撮ったもの。同映画祭は「映画の詩的な美しさ、催眠術のような魔法、明白なわかりやすさが、このシーンに表れている」としている。
コンペでフランシス・フォード・コッポラ監督「メガロポリス」、ある視点部門で奥山大史監督「ぼくのお日さま」などが上映される。最高賞のパルムドールは最終日の25日夜に発表される。
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