日本橋高島屋(東京都中央区)で開催中の「大黄金展」の会場で、販売価格約1千万円の純金製茶わんを盗んだとして、警視庁は13日、東京都江東区、職業不詳の堀江大(まさる)容疑者(32)を窃盗の疑いで逮捕し、発表した。「間違いありません。茶わんは売りました」と容疑を認めているという。

 高島屋によると、盗まれたのは24金製の抹茶茶わんで、販売価格が1040万6千円(税込み)。金工作家の石川光一さんが制作したものという。

 捜査3課によると、堀江容疑者は11日午前11時40分ごろ、展示場の一角でプラスチックケースに保管されていた茶わんを盗んだ疑いがある。ケースには鍵やアラームがなく、防犯カメラには堀江容疑者が茶わんを持ち去る様子が映っていたという。同課は地下鉄で逃走したとみている。

 堀江容疑者は11日のうちに江東区内の古物買い取り店で、この茶わんを約180万円で売却した。警視庁が調べたところ、茶わんはすでに店になかったという。

 13日午前10時ごろ、捜査員が江東区内で、防犯カメラに映った男に似た人物を発見。捜査員が追跡し、同日午後2時半ごろに千代田区内で声をかけて任意で同行を求めた。この日の移動では、事件当日に使われたものと同一の交通系ICカードを利用していた。

 捜査関係者などによると、堀江容疑者は11日午後0時7分ごろに高島屋を出て日本橋駅まで歩き、東西線に乗って木場駅で降りた。正午ごろ、販売員が茶わんがないことに気付き、午後0時16分ごろに110番通報していた。(藤田大道、三井新)

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