大阪税関(大阪市港区)は13日、密輸を摘発して押収した金100キロを競争入札にかけると発表した。金が過去最高の価格水準となるなか、同日時点で時価は12億9千万円相当になるという。全額、国庫に納められる。

 大阪税関によると、今回入札にかけられるのは2020年~23年に空港や港で摘発した密輸で押収したもの。返還の申し出がなかったアクセサリーなどだったものを精錬し、延べ棒の形にした。6月6日まで入札を受け付け、この日に開札する。

 落札金額は22年、大阪税関で金約87キロが約7億5千万円だった。23年になると、東京税関で約150キロが約18億7500万円だったという。

 金の密輸入は、輸入時に課税される消費税を脱税し、その後消費税込みの価格で販売するなどの方法で、差額分の利益を得る仕組みだという。

 大阪税関では17年、299件を摘発し1210キロを押収した。取り締まりの強化や新型コロナウイルス感染拡大の影響で22年はゼロだったが、23年は49件で59キロだった。(川村さくら)

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