栃木県那須町で4月、会社役員夫妻の焼損した遺体が見つかった事件で、殺人容疑で再逮捕された仲介役で建設業の平山綾拳（りょうけん）容疑者（25）=埼玉県越谷市=の車の中から電気コードが見つかったことが捜査関係者への取材で分かった。平山容疑者は「夫妻の首を絞める目的で購入した」と供述しているという。

　警視庁と栃木県警の捜査本部によると、平山容疑者の再逮捕容疑は4月15日深夜～16日未明、死体損壊容疑で逮捕された他の5人と共謀し、東京都品川区の空き家のガレージで宝島龍太郎さん（55）と妻の幸子さん（56）=東京都千代田区=の首を絞めるなどして殺害したというもの。

「ロープ売り場見つからず、コードに」

　捜査関係者によると、平山容疑者が実行役の男2人に貸した車を調べたところ、幸子さんの血がついたハンマーや結束バンドのほか、電気コードが見つかった。電気コードは平山容疑者が事件の2日前、東京・上野の量販店で購入しており、「首を絞めるためにはロープが必要だと思ったが、ロープ売り場が見つからなかったのでコードを買った」と供述しているという。

　捜査本部は宝島さん夫妻と飲食店の経営上のトラブルを抱えていた会社役員の関根誠端（せいは）容疑者（32）=東京都世田谷区=が事件を首謀し、指示役で職業不詳の佐々木光容疑者（28）=住所不詳=から計画を持ちかけられた平山容疑者が、具体的な殺害方法について実行役の2人と話し合って決めたとみて調べている。（遠藤美波、長妻昭明、藤田大道）

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