公益社団法人「ギャンブル依存症問題を考える会」(東京)は13日までに、2023年に開催した相談会で、依存症の人の家族からスポーツ賭博を含むインターネットカジノに関する相談が97件あり、新型コロナウイルス感染拡大前の19年に比べて12倍になったとの集計を公表した。

米大リーグ、ドジャースの大谷翔平選手の元通訳、水原一平容疑者が訴追され、改めてギャンブル依存への注目が集まっており、同会の田中紀子代表は「多くの人が正しい知識を持たないため、友人らがお金を貸し、依存症の人の借金を増やし追い詰めることもある。国の啓発が全く足りていない」と指摘した。

同会は、事務局などで家族から直接相談を受ける機会を設けている。ネットカジノに関する相談は19、20年は10件に満たなかったが、21年は23件、22年は52件になるなど急増。ネットカジノ以外のギャンブルも含めて23年は計479件の相談があり、8割近くが20、30代の家族からだった。

同会によると、コロナ禍で在宅時間が増え、スマートフォンで気軽に賭けができるネットカジノの利用者が増えたとみられる。高校生に関する相談や、借金返済のために「闇バイト」に勧誘されたというケースもあった。〔共同〕

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