東京新聞の連載を基に書籍化された、「人を大切にする経営学会」の坂本光司会長の著作「もっと人を大切にする会社」を取り上げた読書会が11日、東京都荒川区の尾久図書館で開かれた。読書サークルのメンバー約15人が、社員や顧客らを大切にする企業の物語について感想を述べ合った。

◆坂本光司さんの著作、どんな企業が紹介されている?

 読書会は、40年前に区立尾久西小学校の教諭や保護者らで発足した「ふりこの会」が開いた。毎月、メンバー交代で本を選び、国内外の小説やエッセー、社会問題など幅広く取り上げ、362回も重ねてきた。

「もっと人を大切にする会社」の感想を述べ合う「ふりこの会」のメンバー=東京都荒川区で

 今回当番の千葉県柏市の島村直子さんは約10年前から、坂本さんの著作に親しんできた。一昨年7月に本紙で始まった坂本さんの自伝的連載「この道」は切り抜いて夢中で読んだ。「考え方の基となった生い立ち、半生が書き込まれていたのが決め手となった」と選んだ理由を話した。  読書会では、代表の菊地光子さんが「(涙があふれて)ティッシュを山にして読んだ。いい会社を世に広める坂本さんの活動を応援したい」と述べた。障がいがある子どものためにどんな注文にも応じるランドセルメーカーや、高齢者雇用に力を入れて100歳社員の誕生を目標とする会社など、参加者は感銘を受けた会社を次々に挙げていた。(久原穏)    ◇

坂本光司著『もっと 人を大切にする会社』

 「もっと人を大切にする会社」は東京新聞オフィシャルショップで購入できる。 

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