ガザ地区をめぐるイスラエルとハマスの間での戦闘休止と人質解放に向けた交渉で、ハマスは仲介国が示した提案を受け入れるとしたのに対し、イスラエル側は人質の解放などの中核的な要求を満たすには程遠いとしながらも、仲介国のエジプトに交渉団を派遣しました。

ロイター通信は、双方のほか、仲介国のエジプトとカタール、それにアメリカの交渉団が、前日に続き、8日もカイロで交渉を続けるとの見通しを伝えています。

また、アメリカのCIA=中央情報局のバーンズ長官は8日、イスラエルに向かうと報じられています。

そして、ネタニヤフ首相らと会談するとしていて、交渉を進展させるための外交も続いています。

一方で、イスラエル軍は、およそ120万人が身を寄せるガザ地区南部ラファの東側での地上部隊による作戦を開始し、エジプトとの境界にあるラファ検問所のガザ地区側を掌握したのに加え、8日もラファでの空爆を続けているとみられます。

中東の衛星テレビ局アルジャジーラは8日、現地の医療関係者の話としてラファでは過去24時間で35人が死亡し、129人がけがをしたなどと伝えています。

ハマスの政治部門の幹部は7日の会見で「軍事的な圧力のもとでは停戦や人質解放の新たな取り組みには応じられない」と強く反発していて、交渉の先行きは依然、見通せないままです。

こうした中、イスラエル軍は8日、ハマスの攻撃によって一時閉鎖していたガザ地区との境界にあるケレム・シャローム検問所の運用を再開したと明らかにし、ガザ地区に人道支援物資が搬入されているとアピールするねらいもありそうです。

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