【エルサレム=共同】イスラエルのガラント国防相は7日、パレスチナ自治区ガザの戦闘休止と人質解放を巡るイスラム組織ハマスとの間接交渉が失敗すれば「作戦をさらに進める」と発言した。ハマスの休戦案受け入れ後、初めての間接交渉がエジプトで開かれるのを前に、ガザ最南部ラファへの本格的な侵攻を示唆してハマスに圧力をかけた。
イスラエル軍は避難民が密集するラファで限定的地上作戦を実施しており、エジプト境界にあるラファ検問所のガザ側を掌握した。カービー米大統領補佐官は7日のオンライン記者会見で、イスラエルが地上作戦について、ハマスの武器密輸を阻止する目的だと米側に説明したことを明らかにした。
イスラエルは7日、間接交渉に参加するため実務者レベルの代表団をエジプトの首都カイロに派遣した。ハマス代表団やバーンズ米中央情報局(CIA)長官らもカイロ入りした。
ハマスが受け入れた休戦案は、イスラエルが拒否する「戦闘終結」を明文化するなどハマスの要求を色濃く反映した。イスラエルのネタニヤフ首相は7日「要求と懸け離れている」と述べ、拒否する姿勢を鮮明にした。
イスラエル軍によるラファ検問所のガザ側掌握に伴い、支援物資の搬入が滞ることが懸念されている。ガザ保健当局によると、戦闘開始後のガザ側死者は3万4千人を超えている。
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