韓国の国会では、14日午後4時から本会議が開かれ、ユン・ソンニョル大統領の弾劾を求める議案の採決が行われます。

可決されるには、国会議員の3分の2にあたる200人以上の賛成が必要で、与党「国民の力」から少なくとも8人が賛成に回る必要がありますが、複数の韓国メディアは、すでに与党議員7人が賛成する意思を示しているうえ、さらに賛成に回る議員が増えて8人を上回り議案は可決される可能性があると伝えています。

こうしたなかで与党は14日午前、国会内で議員総会を開いて党としての対応について議論しているものとみられます。

与党内では、これまでハン・ドンフン(韓東勲)代表が党として弾劾に賛成すべきだという考えを示した一方、ユン大統領に近い議員の中には弾劾に反対する意見も根強くあり、先週に続き2回目となるユン大統領の弾劾の議案の採決を前に、与党内で大詰めの調整が続いています。

大統領の弾劾 過去には

韓国の国会では、大統領の弾劾を求める議案が可決されたことがあります。

2004年には、当時のノ・ムヒョン(盧武鉉)大統領が、大統領選挙をめぐる側近らによる不正資金事件の責任などを理由に、弾劾の議案を可決され、職務を停止されました。

しかし、憲法裁判所は、「罷免する重大な職務上の違反には当たらない」として、棄却し、ノ大統領は職務停止からおよそ2か月で大統領職に復帰しました。

2016年には、当時のパク・クネ(朴槿恵)大統領が、知人による大統領府高官の人事への介入などを理由に、弾劾の議案を可決され、職務を停止されました。

2017年、憲法裁判所は弾劾を妥当とする決定を言い渡し、パク大統領は韓国の大統領として初めて、罷免されました。

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