韓国のユン・ソンニョル大統領による「非常戒厳」の宣言をめぐり、韓国の警察などは11日、内乱などの疑いで大統領府の捜索に着手したと発表しました。
ただ、警察側の発表によりますと、大統領府の警護担当が「公務や軍事上の秘密があり、入ることができない」と主張し、捜索を拒否したということです。
大統領府との協議が8時間近くに及んだ結果、捜索令状を通じて押収しようとした資料のうちごく一部のみ、任意で提出を受けて終了したということで、警察側は遺憾の意を示しました。
大統領府内での捜索はできませんでしたが、今回の捜索令状には、容疑者はユン大統領と明記されているということで、韓国メディアは「ユン大統領への強制捜査が時間の問題になっている」などと報じていて、捜査の行方に引き続き関心が高まっています。
一方、韓国政府は11日、12月3日に「非常戒厳」が宣言された前後の経緯を明らかにしました。
ユン大統領が宣言を発表する直前に閣僚らが出席した会議が開かれたものの、わずか5分で終わり、このときの出席者の発言の記録は残っていないとしています。
これに関連して11日、韓国国会の本会議では緊急の質疑が行われ、ハン・ドクス(韓悳洙)首相は、宣言直前のこの会議でユン大統領から「非常戒厳」についての発言があり、出席した全員が反対の立場を示したと明らかにしました。
また、別の閣僚は、非常戒厳を宣言するということ以外、ユン大統領から具体的な話はなかったと証言しました。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。