【詳細】ロシア ウクライナに軍事侵攻(12月10日の動き)
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ロシア対外情報庁長官「われわれは目標達成に近づいている」
プーチン大統領の側近でロシア対外情報庁のナルイシキン長官は10日、ロシアが侵攻を続けるウクライナの状況などについて対外情報庁の機関誌のインタビューに答えました。
この中でナルイシキン長官は「前線はウクライナに有利な状況ではない。ウクライナ軍は崩壊の危機にひんしている一方、われわれは目標達成に近づいている」と述べ、ロシア軍が攻勢を強めている状況に自信を示しました。
これに関連して、ロシア大統領府のペスコフ報道官は「目標は軍事作戦の結果か交渉の結果によって達成されるが、ウクライナ側が交渉を拒否しているため戦争は続く」と述べ、戦闘を続ける考えを改めて強調しました。
プーチン大統領はことし6月、和平交渉を開始するための条件として、ロシアが一方的に併合を宣言したウクライナの東部と南部の4つの州からウクライナ軍が撤退することや、ウクライナがNATO=北大西洋条約機構への加盟を正式に放棄することなどをあげています。
ロシア軍はウクライナ東部ドネツク州を中心に攻勢を強めており、AFP通信はアメリカのシンクタンク戦争研究所のデータに基づく分析で、ロシア軍が11月掌握した領土が725平方キロメートル以上にのぼり、おととし4月以降で最大だったと伝えています。
ウクライナ軍事評論家「北朝鮮兵士 戦闘行っている証拠はない」
ウクライナ軍が越境攻撃を続けるロシア西部のクルスク州には、およそ1万1000人の北朝鮮の兵士が配置されていると指摘されていますが、これまでのところ、どのような活動をしているか、明らかになっていません。
ウクライナの領土防衛隊に所属し軍事評論家のタラス・ベレゾベツ氏が11月下旬、首都キーウでNHKのインタビューに応じ、北朝鮮の兵士について「クルスク州で戦闘を行っている証拠はない」と述べました。
そして、北朝鮮の兵士は、前線で訓練を行っているとした上で、「兵士らがロシア軍の指揮系統で戦えるようになるには最低でも2か月から3か月かかる。北朝鮮の最も優れた特殊部隊でさえ、現代の戦い方をわかっていない。ロシア軍が行うウクライナ陣地への襲撃のしかたや、無人機の使い方についてほとんど知らない」と述べ、実際の戦闘には訓練を終えたあとで加わるという見通しを示しました。
その上でベレゾベツ氏は「多くの兵士は若く、実戦経験もない。少なくとも相当な数にならないかぎり彼らが形勢を一変させるとは思わない」と指摘し、大幅に兵力が増えないかぎりはウクライナにとって脅威にはならないという認識を示しました。
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