金杉憲治・駐中国大使は3日、訪問先の重慶市で胡衡華・同市長と会談した。日本大使館によると金杉氏は、日本人が被害に遭った案件を含めて中国で凶悪事件が頻発しているとして懸念を表明。中国の反スパイ法の不透明な運用にも言及し、在留邦人の安全確保を強く求めた。
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金杉氏はまた、中国で11月30日に日本人向けの短期滞在査証(ビザ)免除措置が再開したことの重要性を指摘し、交流の活性化のためには日本人の安全を確保することが極めて重要だと述べた。胡氏は「市長として住民の安全に責任を負っている。対策も練っているので、任せてほしい」と答えたという。
大阪・関西万博について、金杉氏が重慶市の協力を要請したところ、胡氏からは積極的に参画したいとの意向が示されたという。
金杉氏は地方視察の一環として、1日からこの日まで重慶市を訪問。日本の途上国援助(ODA)を活用して開業した市内のモノレールを視察したり、大学を訪問したりした。
重慶市は中国内陸の大都市で、いすゞやホンダ、ヤマハなどが進出している。2023年10月時点で在留邦人は約230人、日系企業は約240社。
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