【ニューヨーク=佐藤璃子】カナダの警察は3日、インド生まれでカナダ国籍を持つシーク教指導者が2023年6月に殺害された事件を巡り、インド国籍の容疑者3人を逮捕したと発表した。捜査は現在も続いており、インド政府の関与の可能性についても調査を進めている。
連邦警察の王立カナダ騎馬警察(RCMP)がシーク教指導者のハーディープ・シン・ニジャール氏の殺人容疑などで、アルバータ州エドモントンで容疑者3人を逮捕した。いずれもインド国籍の20代男性だった。
ニジャール氏はインド北部パンジャブ州を中心とする地域のインドからの分離・独立を掲げる「カリスタン運動」を推進していたとされる。23年6月18日にカナダ西部ブリティッシュコロンビア州のシーク教寺院駐車場で射殺された。
インド当局はニジャール氏を「テロリスト」として指名手配していた。同事件を巡ってはカナダのトルドー首相が23年9月、インド政府が関与しているとの見方を示し、インドは反発。両国の外交問題にも発展した。
警察は3日の会見で「インド政府とのつながりについては現在調査中である」とし、政府関与の可能性を含めた複数の調査が進行中であると発表した。
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