11月30日~12月6日の日程で太平洋地域の3カ国を訪問する台湾の頼清徳(ライチントー)総統が、経由地として米ハワイと米領グアムに立ち寄ることがわかった。台湾総統府が明らかにした。

 頼氏が訪れるのはマーシャル諸島、ツバル、パラオの太平洋地域3カ国。5月の総統就任後、初外遊となる。台湾総統は外交関係のある太平洋諸国や中南米の国家を訪問する際、経由地として米国に立ち寄り、米側の窓口機関や議員らと交流するのが慣例になっている。総統府は頼氏が今回、ハワイやグアムに滞在する際の詳細な日程については明らかにしていない。

 一方、ロイター通信は27日、台湾や地域の安全保障当局者の話として、頼氏の米国経由や外国訪問を口実として、中国軍が台湾周辺で軍事演習を行う可能性が高いと報じた。九州・沖縄から台湾、フィリピンに延びる「第1列島線」が中国の影響圏であることを米国のトランプ次期大統領に示す狙いがある、としている。

 中国軍は、頼氏が5月の就任演説や10月の「双十節」式典で演説を行った直後に台湾周辺で軍事演習を行っている。

 中国外務省の毛寧副報道局長は28日の記者会見で「我々は米台間の公式交流や、台湾当局の指導者によるいかなる名目での訪米にも一貫して反対してきた」と述べた。

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