【NHKプラスで配信中】(2024年12月4日(水) 午前7:45 まで)↓↓↓
おはよう
なぜカナダも対象に?
トランプ次期大統領がさっそく「関税」の交渉カードを出してきました。
来年1月20日の大統領就任日にメキシコやカナダからのすべての輸入品に25%の関税を、中国の製品には10%の追加関税を課すというものです。
メキシコと中国は前から名指ししていましたが、カナダも対象になったのは意外でした。
トランプ氏は関税を課す理由として、犯罪や薬物が国境を越えてアメリカに入ってきているからだとしているので陸続きのカナダも含まれたのでしょうか。
アメリカ経済に詳しい専門家はカナダが対象になったことに注目しています。
第一生命経済研究所 前田和馬 主任エコノミスト
「米国とカナダは当然、友好的な関係にあります。しかし、友好的な国であったとしても関係はないんだということで、日本や欧州に対しても関税をかけていく可能性があることをにおわせる意味で非常に強いメッセージになったと思います」
閣僚人事 どうみる?
次はトランプ次期大統領の経済政策を支える閣僚の顔ぶれについてです。
財務長官に起用されるのがヘッジファンド「キー・スクエア・グループ」の創業者でCEOのスコット・ベッセント氏です。
エピソードとして語られるのが著名な投資家ジョージ・ソロスさんが率いるファンドに入社し、1992年にはイギリスの通貨ポンドに大量の売り注文を仕掛けて巨額の利益をあげたことです。
規制緩和や財政赤字の削減には積極的だと見られています。
そのため財務長官への起用が伝わったあとの25日、アメリカの長期金利は低下し、株価は上昇しました。
商務長官に起用されるのが実業家のハワード・ラトニック氏です。
大統領選挙前の10月27日、トランプ氏の集会でこう演説しました。
ハワード・ラトニック氏
「アメリカが偉大だったのはいつだったか。19世紀から20世紀にかわろうとしていたときでありアメリカ経済は躍動していた。それは125年前であり当時、所得税はなく、あったのは関税だけだった。我々は今、世界中の国に負けっぱなしだ。今こそアメリカを再び偉大な国にするときだ」
ラトニック氏は、トランプ氏への忠誠心が強いことで知られています。
また、政権移行チームで共同議長を務めているので政策への影響力は強いとみられています。
専門家はこの人事をどうみるのか。
前田和馬 主任エコノミスト
「やはり米国第一主義、アメリカファーストを体現する人たちが経済閣僚に選ばれました。今回のトランプ氏のメキシコ・カナダ・中国への関税引き上げもそうですが、それを実際にサポートするように、海外の国に対してアメリカの農産品を買ってくださいとかアメリカに投資してくださいといった交渉の見返りを強く求めてくると思います」
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。