【ニューヨーク=竹内弘文】米投資会社バークシャー・ハザウェイを率いる著名投資家ウォーレン・バフェット氏は25日、自身が保有するバークシャー株約11億4000万ドル(約1800億円)分を、自らの子供が運営する4つの財団に寄付すると発表した。各財団が慈善事業に資金を配分する。
バフェット氏が寄付するのはバークシャーのB種株式240万株で、前週末22日終値で算出すると11億4376万ドルの価値がある。死別した最初の妻の名前を冠する財団に150万株、3人の子供が運営する3つの財団に30万株ずつ寄付する。
94歳のバフェット氏はバークシャーの発行済み株式数の約14%の株式を保有する。QUICK・ファクトセットによるとバフェット氏の保有株式の時価総額は約1480億ドルにのぼる。2006年には、自らが死去した後に保有財産の99%以上を寄付する方針を明らかにしている。
今回の寄付にあわせて公表した声明文では、幾世代にまたがる富の継承に否定的な考えを改めて示した。「王朝を作りたいと思ったことはないし、子供の代を超える計画を追求したこともない」と記した。
3人の子供、スージー、ハワード、ピーターも60〜70代。子供が慈善寄付の務めが果たせなくなったときに備えて後継の信託管理人候補3人を指名したことも明らかにした。具体名は明かさなかったものの「子供がよく知っており、全員が納得のいく人物。子供の世代よりも幾分若い」と説明した。
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