米国に覇権争いを挑む中国は国主導で先端技術など国力向上を急ぐ一方、住宅不況に直面し景気の停滞が長引いています。連載企画「転機の中国 14億人の素顔」は、中国人の日常に焦点をあて、その経済社会の実態に迫ります。
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(1)重い介護負担 株資産半減で「節約しかない」(25日公開予定)
景気回復が勢いを欠くうえ、かつての産児制限のツケで少子高齢化が急速に進み、社会保障負担が積み上がってきた。将来への漠たる不安が現役世代の生活を覆い、若者を含めて市民に節約志向が広がる。
(2)国産ブランドに脚光 愛国心・コスパ 消費に新風(26日公開予定)
消費者がメンツとして海外ブランドだけを志向する時代は過ぎ去った。高い品質と価格面の「お得感」を両立させた国産ブランドが脚光を浴びる。愛国心をたきつける政府の宣伝もその台頭を支えている。
(3)崩れた神話 住宅価格下落、月50万円ローン重く(27日公開予定)
不動産は値上がりするからいつか転売すれば元は取れる――。中国人が信じて疑わなかった常識は崩れ去った。教育ブームが生み出した「教師は安泰」という神話も急速な少子高齢化を前に過去のものになりつつある。
(4)景気停滞下の若手世代、「中国の夢」実現へもがく(28日公開予定)
景気停滞で多くの学生が就職難に直面する一方、一部の優秀な若者が生成AI(人工知能)やバイオなど先端分野で起業し夢を追う。日本の5倍を超す博士課程修了者ら高度人材が中国の技術革新を担う。
(5)海外に流れた頭脳、「個人の幸せを追求したい」(29日公開予定)
海外に移住する中国人が増えている。2024年の富裕層の純流出は2年前から4割増えるとの推計がある。理由は経済的条件だけではない。ネット監視など政府の統制強化に嫌気が差し外国で自由を追い求める優秀な人材も少なくない。
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