【ブリュッセル=共同】北大西洋条約機構(NATO)のルッテ事務総長は22日、米南部フロリダ州パームビーチでトランプ次期米大統領と会談し、NATOが直面する安全保障上の課題について幅広く意見交換した。NATOが23日発表した。ロシアのウクライナ侵略への対応などを協議したとみられる。
トランプ氏は、欧州各国が重視しているウクライナの軍事支援への消極的な立場で知られる。欧州の加盟国が防衛費を十分に負担していないとしてNATOに対しても批判的で、トランプ氏の出方が注目されている。
ルッテ氏は、トランプ氏が国家安全保障問題担当の大統領補佐官に起用すると表明したウォルツ下院議員らとも会談。来年1月にトランプ次期政権が発足した後も、米政府と緊密に連携していく姿勢を強調した。
ルッテ氏は今月7日、訪問先のハンガリーで記者団に「ロシアと北朝鮮、イラン、中国による対ウクライナ連携が明らかになっている」と語り「この脅威にどう立ち向かい、世界の安全をどう確保するかについてトランプ氏と共に考えたい」と表明していた。
トランプ氏は20日、NATO大使に、第1次政権で司法長官代行を務めたウィテカー氏を指名すると発表。欧州の加盟国の防衛費負担増額を要求するトランプ氏の下で、交渉役を務めるとみられている。
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