プーチン大統領は22日、国防省や軍需産業の代表者らとクレムリンで会議を開きウクライナ東部ドニプロに向けて発射した新型の中距離弾道ミサイル「オレシュニク」について、「テストは成功した」と述べ、関係者をねぎらいました。
ロシアはこの攻撃についてウクライナが欧米から供与された射程の長いミサイルでロシア領内を攻撃したことへの報復だとしています。
そのうえでプーチン大統領は「ロシアの安全保障上の脅威の状況に応じて、実戦の場も含めてテストを続ける。われわれにはミサイルの備蓄があり、準備は整っている」と述べ新型ミサイルによる攻撃を続ける方針を示しました。
さらにプーチン大統領は「このような兵器を持つ国はまだ世界にはない。このようなミサイルを迎撃する手段はない」と述べ、ミサイル開発技術を誇示しました。
一方、ウクライナ国防省の情報総局は22日、ロシア軍の新型ミサイルについて分析結果を発表しました。
それによりますと、ミサイルはロシア南部の発射地点から900キロ離れたウクライナ東部ドニプロまで15分で飛行し、速度は最大でマッハ11以上、時速にして1万3000キロ以上に達したとしています。
ゼレンスキー大統領「友好国と新たな防空システムについて協議」
ウクライナのゼレンスキー大統領は22日国民向けのビデオ演説を行い、ロシアの新型ミサイルによる攻撃を念頭に「新たな危機から命を守るためウクライナの国防相は友好国と新たな防空システムについて協議を始めている」と述べミサイル防衛の強化を急ぐ姿勢を強調しました。
そして「他国を新たなミサイルの実験場として使い、恐怖をもたらすことは間違いなく国際犯罪だ」と非難した上で「世界は真剣な対応を示さなければならない」と国際社会に支援を訴えました。
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