アメリカのトランプ次期大統領は19日、声明で厚生省の傘下で、高齢者や低所得者向けの公的な医療保険制度などを管轄する「メディケア・メディケイド・サービスセンター」の所長にメフメト・オズ氏を起用すると発表しました。
アメリカのメディアは、このセンターは1億5000万人以上の国民の医療保険などを監督し、アメリカの医療制度に大きな影響力があるとしています。
トランプ氏はオズ氏について「アメリカは医療危機に直面していて、アメリカを再び健康にするためにオズ氏ほど適任で有能な医師はいないだろう」などと称賛しています。
オズ氏は医師で、みずからの名前を冠したテレビ番組の司会者を長年務め、2年前の中間選挙の上院議員選挙の際にはトランプ氏の支持を受けて東部ペンシルベニア州の共和党候補として立候補しましたが落選しました。
CNNテレビなどによりますとオズ氏は、科学的根拠がないまま、マラリアなどの治療薬が新型コロナウイルスの治療薬として効果的だとして推奨していました。
また、アメリカの有力紙、ニューヨーク・タイムズはオズ氏が過去に十分な根拠がないまま減量効果があるとする商品を宣伝するなどして問題になったことがあると伝えています。
トランプ氏はこれまでに厚生長官にワクチン懐疑派として知られるロバート・ケネディ・ジュニア氏を起用すると発表していて、この2人が来年以降、アメリカの保健衛生や医療保険などを担うことになります。
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