民主党のハリス副大統領は22日、アメリカにあるスペイン語のテレビ局のインタビューに応じ、ヒスパニック系の人たちの生活の向上に力を尽くすと強調しました。
またハリス氏の陣営は、職業訓練プログラムなどを通じてヒスパニック系の人たちの雇用を創出することや、ヒスパニック系の起業家たちが融資を受けやすくすることなどに取り組むと発表しました。
一方、共和党のトランプ前大統領は、南部フロリダ州でヒスパニック系の経営者らが参加する会合に出席しました。
この中で、トランプ氏は「ヒスパニック系の人たちの持つ非凡な才能、起業家精神、エネルギーが、この国の役にたっている。すばらしいコミュニティーだ」とたたえたうえで、雇用創出などに力を入れるとして、支持を訴えました。
ヒスパニック系の有権者の人口について、調査機関「ピュー・リサーチセンター」は、全米で推定3620万人と年々増加していて、激戦州の1つ西部アリゾナ州では、有権者のおよそ4人に1人に達するとしています。
選挙戦が最終盤に入り、両陣営ともに勝敗のカギを握るヒスパニック系の有権者に向けたアピールを強めています。
ハリス氏へのヒスパニック系支持“危険なほど低い”
アメリカの調査機関「ピュー・リサーチセンター」によりますと、ヒスパニック系の有権者は推定で3620万人ほどで、4年前の3230万人から大きく増加しています。
アメリカの有力紙ニューヨーク・タイムズと、シエナ大学が9月29日から10月6日にかけて、およそ900人のヒスパニック系の有権者を対象に行った調査では、
▽ハリス氏を支持すると答えた人が56%
▽トランプ氏を支持すると答えた人が37%でした。
ヒスパニック系の人たちは、長年、民主党の支持基盤となっていて、ニューヨーク・タイムズは、前回2020年の大統領選挙ではバイデン大統領はヒスパニック系の有権者の62%から支持を得ていたと推定しています。
60%を下回ったのは、2004年に敗北した民主党の大統領候補、ジョン・ケリー氏の時までさかのぼるとして、ハリス氏へのヒスパニック系の有権者からの支持は「危険なほど低い」と指摘しています。
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