【NQNニューヨーク=川上純平】17日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続伸して始まり、午前9時35分現在は前日比164ドル95セント高の4万3242ドル65セントで推移している。17日発表の9月の米小売売上高が市場予想を上回って伸び、経済の底堅さが改めて意識された。半導体株への買いも米株相場を押し上げている。
9月の小売売上高は前月比0.4%増と、ダウ・ジョーンズ通信が集計した市場予想(0.3%増)を上回った。米経済の大半を占める個人消費の伸びが景気を支えるとの見方が広がっている。ダウ平均の構成銘柄ではビザやアメリカン・エキスプレスといった消費関連株の一角が上昇している。
半導体受託製造大手の台湾積体電路製造(TSMC)が17日に発表した2024年7〜9月期の決算は人工知能(AI)向け需要の強さを示す内容だった。オランダの半導体製造装置ASMLホールディングの低調な決算をきっかけに高まった半導体株の先行き不安が後退したことも米株相場を支えている。ダウ平均の構成銘柄ではないが、エヌビディアやアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)が買われている。
もっとも、米株相場の上値は重い。ダウ平均は前日に最高値を更新した。多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数も14日に付けた最高値を上回る場面がある。高値警戒感から一部の主力株には利益確定売りも出ている。
個別ではトラベラーズの上昇が目立つ。17日に発表した24年7〜9月期決算が市場予想を上回った。インテルやシェブロンも高い。半面、ユナイテッドヘルス・グループやスリーエムは下げている。
ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は続伸して始まった。
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