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【ワシントン=赤木俊介】米労働省が10日発表した失業保険統計によると、米企業の解雇動向を映す9月29日〜10月5日の新規失業保険申請件数は25万8000件だった。前週から3万3000件増加し、ダウ・ジョーンズ集計の市場予測(23万件)を上回った。

9月末に米南部に上陸した大型ハリケーン「へリーン」などの影響で2023年8月以来、およそ1年2カ月ぶりの高水準となった。州ごとの申請件数(季節調整前)の内訳ではフロリダやノースカロライナ、テネシーなど南部の州で申請件数が増えた。

失業保険は基本、不可抗力により職を失った場合、申請が可能となる。被災後は事業が一時閉鎖する場合もあるため、申請件数が増加する。

週ごとの変動が少ない4週間移動平均は前週から6750件増え、23万1000件となった。

9月22〜28日の週間の総受給者数は186万1000人だった。前の週の改定値から4万2000人増えた。

調査会社パンテオン・マクロエコノミクスのシニア米国エコノミスト、オリバー・アレン氏は「新規申請件数の急増は9月26日に上陸したへリーンが大きな要因となった」と分析する。「(05年の大型ハリケーン)カトリーナの上陸後も申請件数が10万件以上増えた。今後数週間で申請件数が30万件以上増加する可能性もある」と指摘した。

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