北朝鮮国営の朝鮮中央テレビは4日、キム・ジョンウン総書記が2日に朝鮮人民軍の特殊部隊の訓練を視察したと写真とともに伝えました。

この中では、兵士たちが水中からライフルをかまえて上陸したり、建物に突入して内部を制圧したりする様子を公開しています。

またキム総書記は、前日に韓国のユン・ソンニョル大統領が軍の式典で演説し「もし北が核兵器の使用を企てるならば、北の政権の終末の日になるだろう」などと述べたことについて「みずからが地域の安全と平和を害する勢力であることを認めたものだ」と非難しました。

そのうえで「敵が『もし』、われわれの警告を無視し、わが国の主権を侵害する武力使用を企てるならば、核兵器を含むすべての攻撃力を使用する」とけん制しました。

キム総書記の発言について韓国の専門家からは、韓国を「第1の敵対国」と憲法に明記すると見られる北朝鮮の最高人民会議が今月7日に開かれるのを前に、敵対関係を続ける意思を改めて示すねらいがあるのではないかとの指摘が出ています。

林官房長官「断じて容認できない 完全な撤廃求めていく」

林官房長官は閣議のあとの記者会見で、北朝鮮の動向の一つ一つに答えることは差し控えるとしたうえで「北朝鮮による核・ミサイル開発はわが国および国際社会の平和と安全を脅かすものであり断じて容認できない」と述べました。

そのうえで「引き続き、必要な情報の収集や分析、および警戒・監視に全力を挙げていくとともに、アメリカや韓国をはじめとする国際社会とも協力しながら、関連する国連安保理決議の完全な履行を進め、北朝鮮の核・弾道ミサイル計画の完全な撤廃を求めていく」と述べました。

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