イスラエル国防相 レバノンでの地上作戦の可能性を示唆
イスラエル軍はヒズボラの最高指導者ナスララ師を殺害したあともレバノン各地で攻撃を続けていて、30日にはヒズボラの武器庫など数十の標的を空爆したと発表しました。
一連の攻撃についてレバノン保健省は、過去およそ2週間でレバノンでは子どもや女性を含む1000人以上が死亡したとしています。
これに対してヒズボラもイスラエル北部へのロケット弾の発射を繰り返し、攻撃の応酬が続いています。
イスラエルのガラント国防相は「イスラエル北部から避難している住民を帰還させるため必要なことは何でも行う。イスラエル軍は空、海、陸からあらゆる能力を駆使する」と述べて、レバノンでの地上作戦の可能性を示唆しています。
また、アメリカ国務省のミラー報道官は30日、記者会見で、イスラエル側からレバノンでの地上作戦について説明があったと明らかにしたうえで「現時点では国境付近のヒズボラの施設を標的とした限定的な作戦だと聞いている」と述べました。
一方、ヒズボラのナンバー2のカセム氏は声明でイスラエルへの攻撃を続けるとしたうえで「われわれはいかなる攻撃にも立ち向かう。地上戦の準備もできている」と述べ、イスラエルとヒズボラの間で緊張が高まっています。
UNHCR 難民高等弁務官“レバノンからシリアに入国 10万人に”
イスラエルとレバノンとの間で攻撃の応酬が続くなかUNHCR=国連難民高等弁務官事務所のグランディ難民高等弁務官は、イスラエルによる空爆を逃れてレバノンからシリアに入国した人の数が10万人に達したと明らかにしました。
SNSに投稿された写真には国境の検問所に大勢の人が詰めかけている様子が写っていて、退避の動きは続いているとしています。
UNHCRはシリアの赤新月社などとともに4か所の検問所で食料や毛布を提供するなど新たに到着した人たちの支援にあたっているとしています。
UNHCRによりますとレバノンには内戦が続くシリアを逃れた推定150万人の難民がいるということで、今回避難している人の中にはレバノン人のほかもともとシリアから来た難民も多いということです。
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