【ニューヨーク=時事】ロシアのラブロフ外相は28日、国連総会で一般討論演説を行い「核保有国ロシアと戦って勝利しようとする考え自体が無意味で危険だ」と述べ、ロシアの侵略を受けるウクライナや同国を支援する西側諸国をけん制した。
ロシアのプーチン大統領は25日、核兵器の使用条件を示した核ドクトリン(核抑止力の国家政策指針)の改定を発表。ウクライナに武器を供与する西側諸国も核使用の標的になり得ると示唆し、核の脅威が一段と高まっている。ラブロフ氏はロシアとの対立は「自殺行為だ」と強調した。
その後の記者会見では、イスラエルによるレバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラ指導者ナスララ師の殺害を「政治的暗殺」だと非難。イスラエルや後ろ盾を務める米国を批判した。
国連総会では安全保障理事会を巡り常任理事国拡大などの改革が主要議題となっている。しかしラブロフ氏は「西側諸国、特に日本などへの拡大は議論する余地はない」と語り、日本を名指しして常任理事国入りを拒否する考えを示した。
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