中国で関税法が12月に施行する(北京の人民大会堂)

【北京=塩崎健太郎】中国で輸出入品への課税を規定する関税法が26日、国会にあたる全国人民代表大会(全人代)常務委員会で成立した。貿易相手国が協定に反して中国の輸出品に関税や制限を設けた場合、輸入品に報復関税を課す内容を盛り込んだ。

国営新華社通信が伝えた。12月1日に施行する。中国の貿易慣行に影響があると判断した場合を対象とする。草案では輸入品への課税など報復措置をとる権利を定めた。課税の範囲や税率、期限は政府の関税に関する委員会で個別に決める。通商面で米欧に対抗する狙いがあるとみられる。

バイデン米政権は中国製の鉄鋼・アルミ製品のダンピング(不当廉売)問題で制裁関税を3倍に引き上げると表明した。欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会も中国の電気自動車(EV)メーカーが不当な補助金で支援されていないか調査を始めた。結果次第では中国製EVへの制裁関税も視野に入れる。

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