日本製鉄は去年12月、アメリカの大手鉄鋼メーカー、USスチールを買収することで両社が合意したと発表し、アメリカ政府の対米外国投資委員会が、審査を進めています。

欧米のメディアは、この委員会が買収によって「アメリカの鉄鋼生産能力の削減につながる可能性がある」として、国家安全保障上のリスクを生じさせると判断していて、バイデン大統領が近く買収の阻止を発表すると相次いで報じています。

こうした中、日本製鉄はUSスチールと連名でバイデン大統領に書簡を送ったことを明らかにしました。

書簡は日本製鉄の橋本英二会長とUSスチールのデビッド・ブリットCEOらが署名していて8日付けで送付したということです。

書簡の内容については明らかにしていませんが、買収計画への理解を求めたとみられます。

今回の計画をめぐっては、日本製鉄の幹部が今月11日に首都ワシントンでアメリカ政府高官と面会したほか、買収計画に反対する鉄鋼業界の労働組合との交渉の経緯を公開して、建設的な対話を続けてきたと訴えるなど、会社として買収の承認に理解を求める働きかけを強めています。

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