米メディア “ハマスが条件追加” ハマスは否定

ガザ地区での停戦と人質の解放に向けた協議をめぐりアメリカと仲介国が新たな妥協案をイスラエルとハマスの双方に近く示すとするなか、複数のアメリカメディアは相次いで、ハマスが新たな条件を追加したため、アメリカが妥協案の提示について再検討しているなどと伝えています。

これに対してハマスは声明を出し追加の条件は出していないと否定したうえで「新たな条件を追加して協議を後退させているのはネタニヤフ首相だ」などとしてイスラエル側を非難しました。

また、ハマスの後ろ盾になっているイラン外務省のキャンアニ報道官は9日、会見で「イスラエルは過剰な条件と要求によって停戦の実現を妨げてきた。ガザ地区での戦争犯罪に加え、レバノンやシリアへの攻撃を続けることで間違いなく戦火を拡大させている」と述べ、イスラエルの協議に対する姿勢を批判しました。

協議についてはイスラエルのメディアも8日、ネタニヤフ首相がガザ地区南部で部隊の駐留を継続するとの主張を変えないため、新たな対応が必要になっているとの見方を政府高官が示したと伝えています。

イランは、ことし7月にハマスの当時の最高幹部が殺害されたことを受けて宣言しているイスラエルへの報復について、停戦協議の進展を見極めながら時期や方法を慎重に判断する構えを示していることからも協議の行方が注目されます。

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