逮捕された台湾民衆党の柯文哲主席=ロイター

【台北=共同】台湾第2野党、台湾民衆党の柯文哲主席(党首)が逮捕された汚職事件で、台北地方検察署(地検)の勾留請求を受け裁判所で1日、請求を認めるかどうかの審理が始まった。地検は勾留請求の際、容疑には収賄も含まれると説明。聴取や逮捕時に収賄には触れておらず、台湾メディアは捜査に進展があった可能性があると伝えた。

民衆党は党の創設者である柯主席の潔白を訴え、捜査の不当性などを主張。だが、このまま司法手続きが進んだ場合、党としての柯主席に対する処分問題は避けて通れず、厳しい状況に追い込まれている。

台湾メディアによると、柯主席は台北市長だった2020年、市内の商業施設建設を巡り、業者側の陳情に応じて容積率を不正に引き上げ、便宜を図った疑いが持たれている。

地検などは柯主席周辺に不透明な資金の流れがあるとして捜査。この資金を巡り、柯主席と妻の説明に食い違いがあるとしている。

民衆党は1日に記者会見を開き、捜査当局はメディアを使い、捜査に有利な世論をつくっているとして批判した。地検周辺では前日に続き、柯主席の支持者が集まり、潔白を訴えた。

地検は8月31日、台北市長時代の商業施設建設を巡り利益を図った疑いで柯主席を逮捕し、その後、裁判所に勾留を請求した。

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