ハリス氏は18日、民主党の副大統領候補でミネソタ州のウォルズ知事とともにペンシルベニア州西部のピッツバーグを訪れました。

ハリス氏は空港の敷地内に設けられた会場に集まった支持者と握手を交わしたり、記念撮影に応じたりしたあと、ハリス氏とウォルズ氏の名前が大きく書かれたバスに乗り込み、ペンシルベニア州各地を回って演説を行っています。

演説では「私たちは働く人々や自由のため、中間層のために戦う」などと述べ、民主主義を守り、中間層の底上げを通じて経済の活性化を目指すとするみずからの姿勢を強調し、支持を呼びかけました。

ハリス氏は今月6日にもウォルズ氏との初めての集会をペンシルベニア州で開いています。民主党が19日から中西部イリノイ州のシカゴで開く党大会を前に選挙結果を左右する激戦州の1つペンシルベニア州を重視する姿勢を打ち出す狙いがあるものとみられます。

ペンシルベニア州ではトランプ前大統領も前日の17日に演説を行っていて、11月の投票日に向けて選挙戦が激しさを増しています。

支持者「オバマ氏が初当選したときのことがよみがえって」

ハリス氏のバスツアーの会場を訪れた地元の男性は「彼女は民主党の大統領候補になった瞬間から選挙戦にエネルギーをもたらした。オバマ元大統領が初めて当選したときのことがよみがえってきている。あのときと同じことが再び起きるだろう」と話していました。

また、ハリス氏の似顔絵が描かれたTシャツを着た女性は「私はハリス氏が女性の権利を守ってくれると信じている。私たちには孫がいるが、彼女たちの権利を守ってあげたい。人々はこれからの選挙戦で彼女の政策を知ることになる。ハリス氏がすばらしい仕事をするのは間違いないし、大統領になる準備はできている」と話していました。

72歳の男性は「ハリス氏はあらゆる権利を守ってくれるだろう。トランプ氏が大統領に選ばれれば、私たちは自由を失うことになる」と話していました。

トランプ氏 住宅などの価格引き下げ政策めぐり批判

激戦州のペンシルベニア州では、返り咲きを目指すトランプ前大統領も前日の17日、集会を開きました。

このなかで、16日にハリス副大統領が発表した、住宅や食品などの価格引き下げに向けた新たな政策について「ハリス氏は大統領になった初日に価格を下げると言ったが、彼女の初日は3年半前だ。なぜそのときやらなかったのか。いますぐにもできるはずだ」と述べ、いまの政権で副大統領の立場にいるのに政策を実行していないと批判しました。

そのうえで「破滅的なインフレを引き起こしたあと、ハリス氏は社会主義的な価格統制を行うと発表した。ハリス氏は完全な共産主義者になった。私たちの国を破壊したがっている。あと4年、ハリス氏が政権を担ったら国の財政は2度と回復しない。悪化するだけだ」と訴えました。

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