米ウォール街=ロイター

【NQNニューヨーク=三輪恭久】16日の米株式市場でダウ工業株30種平均は一進一退で始まり、午前9時35分現在は前日比43ドル67セント安の4万0519ドル39セントで推移している。前日までの3営業日で1200ドルあまり上昇した後で、主力株の一部に持ち高調整の売りが先行している。半面、米経済の先行きを巡る過度な不安が後退したことは引き続き支えで、ダウ平均は小幅な上昇に転じる場面がある。

ダウ平均は前日に7月31日以来の高値を付け、8月初旬の急落局面の前の水準を回復。多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数も前日まで6日続伸し、7月23日以来の高値を付けていた。短期間で大きく上昇したうえ、週末を控えているとあって持ち高調整の売りが出やすい。

16日朝発表の7月の米住宅着工件数は前月比6.8%減の123万8000戸(季節調整済み、年率換算)と、2020年5月以来の低水準となった。ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想(134万戸)も下回った。先行指標となる住宅着工許可件数も同4.0%減と、市場予想(1.8%減)を下回った。高金利が続く中で、住宅市場の回復が遅れていることは投資家心理の重荷となっている。

個別ではセールスフォースやIBM、アップルが安い。一方、ボーイングやナイキ、アメリカン・エキスプレスが高い。

ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は7営業日ぶりに反落して始まった。前日夕に四半期決算を発表した半導体製造装置のアプライドマテリアルズが下落している。

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