米ウォール街=ロイター

【NQNニューヨーク=稲場三奈】8日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反発して始まり、午前9時35分現在は前日比268ドル78セント高の3万9032ドル23セントで推移している。朝発表の米雇用指標が労働市場の底堅さを示した。米景気先行きへの懸念が和らぎ、株買いが先行している。ダウ平均の上げ幅は500ドルを超える場面がある。

8日発表の週間の新規失業保険申請件数は23万3000件と、ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想(24万件)を下回った。上方修正された前回分(25万件)から減少した。市場では「良いニュースだ。経済が減速していることは明らかだが、景気後退が始まったとは信じがたい」(インディペンデント・アドバイザー・アライアンスのクリス・ザッカレリ氏)との受け止めがあった。前週には7月の米雇用統計など雇用指標が相次いで労働市場の軟化を示していただけに、過度な不安が和らいだことが相場を支えている。

指標を受け、米長期金利は上昇している。10年債利回りは前日終値(3.94%)から上昇し、節目の4%を上回って推移している。

個別では、セールスフォースやキャタピラー、ボーイングなどが買われている。半面、ウォルト・ディズニーが下げている。

ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数も反発して始まった。

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